和田宿から下諏訪宿  2011年3月5日   
積雪期の和田峠
 中山道の主だった難所・・・と言っても登山をする者には所詮は街道歩きで難所らしい難所って熊に遭遇しない限り現代では難所は無いと言って良いと思います。
って事で友人のkenさんと和田峠を一緒に歩いてきました
      
 和田峠を歩くには下諏訪宿から歩き始めるか、それとも和田宿から歩き始めるか・・・どちらにしても和田峠を歩き終えて車を置いた宿場に戻るかが問題です・・・
和田宿と下諏訪宿の間は交通機関が全くないのでkenさんに良い方法は無いか一任していました

kenさんのアイデアで下諏訪の諏訪大社参拝者駐車場に自分の車を駐車して、kenさんの車で和田宿まで一緒に乗っていって和田宿から歩き始めて下諏訪宿で自分の車で和田宿のkenさんの車を止めたところまで二人で戻る・・・

和田宿は中山道の昔の雰囲気が一杯の素敵な宿場です

  という事で長和町の和田宿ステーションにkenさんの車で行って和田宿からの歩きをスタートしました・・・

歩き初めの温度は氷点下-14度 (;´Д`)
有料の和田峠を通ってきた時に山に雪はかなり積雪していましたが歩くに支障はなくスパッツも要らないだろうと二人で話をしました・・・

信州の標高1800m近い山の中で春と冬の端境のような啓蟄なのでスパッツと軽アイゼンと冬用登山靴を用意はしてきたのですがチョット大袈裟だったかと思いました

 唐沢までは中山道は国道142号線歩きのダラダラ上りの道ですが雪景色の山の風景が国道歩きを退屈させません
三月初めの冷たい時期が幸いしました
夏だったら辛いだけの国道歩きです

って事で唐沢から中山道は山の中に入ります・・・

山に入ると中山道はスノートレックの雰囲気
でも まだ雰囲気でスパッツなんて必要ないし靴が沈み込む事もありません・・・

男女倉口・・・オメコクラクチ・・・オメグラグチ・・・・まで中山道は国道142号線の脇の山の中ですが、この時点で標高は1100mで和田峠の最高点は未だずっと先です・・・先行きに大いに不安感がありますがオメグラグチで一端、中山道は国道に出て国道を横切ります・・・

 オメコ口・・・・違った・・・男女倉口・・・しっかし卑猥な地名だな・・・(´∀`o)

オメコ口から和田峠は旧道になります・・・旧道と言うよりトンネルを通るお金の惜しい人専用の道・・・

トンネルを通るだけで普通車で600円は如何にも高すぎますね・・・
トンネル通行料だけで何人の人間を養ってるんでしょう・・・

 和田峠はローディに人気の激坂のコースですが中山道は真っ直ぐに山の中に入っていきます・・・

まだ接待までは雪は大したことが無く雪の歩きも楽しいもんだと高を括っていました・・・

冷静に考えれば信州の2000mを超える所に和田峠があるのですから雪がこの状態であるはずないですね

 和田峠では中山道は国道を何度も横切ります・・・
ここは接待と言う碓氷峠と和田峠の人と馬の休息所みたいなところらしい・・・
って看板に書いてあったが・・・興味なし(´∀`o)

ここまでは中山道は国道の際で、雪があってもそれ程でもなかったのですが接待を過ぎたら和田峠は牙を剥いてきました・・・

ってのも大袈裟だけどね(´∀`o)

 接待を過ぎたら一気に雪が深くなり登山靴では沈み込み事が頻繁になってきました・・・

街道歩きの様子は無くなってスノートレッキングになってきました

こんな状態が分かっていたらワカンを持ってきたのに・・(;´Д`)

この時は少し雪が深くなったなって程度ですが、まだまだ序の口とは自分には想像つかずです

 避難小屋です(;´Д`)

まさか中山道を歩いていて避難小屋が実際にあるとは思ってもいませんでした(´∀`o)
避難小屋の標識の写真を載せていませんが実際に設置されています

左に寄りすぎて川に落ちないように注意です
まだ雪は深くなります

 東餅屋・・・
昔は和田峠のこの辺りに5軒の茶屋があったと看板がありましたが東餅屋を過ぎたらさらに雪が深くなってきました・・・

もう自棄糞・・・(^∀^o)

kenさんに聞くと信州では木曜日ぐらいに雪が降ったそうです・・
深雪は5センチぐらいでその下の積雪はある程度固くなっていて歩くに支障は少ないのが幸いですが踏みぬけに注意・・・

 有名なコルゲートフリューム管・・・
中山道はこのコルゲートを潜りますがコルゲートの中を川が流れていますが、この寒さで凍ってないか・・・

ある程度凍っていれば川の水にぬれる事もないので・・・

って事で中に入ってみます・・・
kenさんより少し先を歩いていますが足跡を残しています

 あらまぁ・・・(;´Д`)
見事に鏡のように凍っています・・・
滑って転んで頭を打って逝ってしまったら拙いのでコルゲートの繋ぎのボルトを手掛かりに恐る恐る歩きました・・・

気を付けて歩いても滑ってしまいますがこの距離だけアイゼンを付けるのもアホらしいので滑りながら通過(;´Д`)

 ここで道を間違えそうになった・・・
獣っていっても野ウサギだと思いますが・・・の足跡は右に行っているし右に行くのが中山道に思えるが実際は左にまっすぐに行くのが正解・・・

kenさんも間違えたらしい・・・

実は何日か前に・・・おそらく一週間前くらいにワカンで歩いた人の足跡が残っていました・・・一人で歩いているみたいです

 ビーナスラインのゲートは雪で閉まっていてゲートの向こう側には足跡が沢山有りますがゲートの先は足跡はスノーシューがあるだけ・・・

中山道はビーナスラインを横切って更に山の中を登っていきます

こりゃ・・・完全に装備を間違えた(;´Д`)
街道歩きの装備できたのが大間違い・・・

 もう汗びっしょりでフリースも上着も脱いでシャツだけで雪の中を歩いています・・・
和田峠の峠がまだ見えず かなりの距離を歩いています

とりあえず和田峠の頂上に行ってkenさんを待つことにします

コースタイムは7時間程度とkenさんに聞いていますが感覚的に未だ全行程の1/4程度しか歩いてない感じです

訳あって下諏訪に15時半ぐらいに降りないと・・・焦る(;´Д`)

 これが中山道の街道歩きか!!(;´Д`)

山スキーのシュールの後が左手に見えます・・・
いっそ登山靴のままで登ってみようかと思いましたがラッセルになるのが分かっているので止めた(´∀`o)

写真の右上が和田峠の頂上らしい・・・

ようやく頂上の気配が見えてきました

なんとか午前中に和田峠に登る事が出来そうです

 和田峠が上に見えます・・・

長かった上りも終わりが近づきてきました・・・
街道歩きだから冬の終わりでも冬山ではないし所詮は街道だから雪なんて殆どないとの思い込みで来たのがアホだった・・・

幸い天気が快晴で良かった・・・
雲って雪が降っていたなら、もっと早く引き返したほうが良いでしょうね

今まで歩いた中山道の中で難所でした・・・オーバー(´∀`o)

 標高1531mの古峠

足跡ひとつない古峠の写真を撮影したかったのですがスノーシューの足跡に先を越されています
残念・・・

でも街道歩きのジャンルで雪深い古峠の写真を撮影できただけで大満足(´∀`o)

真っ白な古峠・・・この時期に来て本当に良かった

 kenさんも程なく古峠に到着・・・
古峠は、江戸時代を通じて諸大名の参勤交代や一般旅人の通行や物資を運搬する牛馬の往来があったのでしょうが・・・・

冬の時期は積雪も多いから どれ程の人が冬の和田峠を往来したのでしょうね
昔の人は強かった・・・と尊敬します

自分達の通る前にワカンで単独で歩いた人の足跡が目印になって助かりました・・・その人に感謝します

 相変わらずコンビニのお握り・・・(´∀`o)

何処に行くにもセブンイレブンの「イカ天焼きそば」と「カニカマ押し寿司」と「焼豚チャーハン」

雪の上の簡単な食事ですが最高の食事です

古峠から下諏訪宿に向かって下りの歩きは続きますが積雪期の和田峠の記事はここまでとします

戻る