細久手宿 大黒屋 2011年3月1日   
◆細久手宿 大黒屋
 中山道歩きも全体の半分を歩いて残りは美濃から遠い群馬から東京を残すのが大半になってきたので金銭的にも時間的にも中山道歩きを続けるのが難しくなってきました・・・

中山道でも特に印象に残った所を宿泊しながらビゴーレで走ろうって思いが強くなって来た最近です

という事で旅籠のイメージの・・・というより旅籠が旅館になって現代に残った所を宿泊しようと最初に一番に旅籠らしく本やネットやTV等で紹介されている細久手宿の大黒屋に宿泊してきました




◆突然の予約
 1月末からずっと風邪で体調が3週間ほど悪かったのですが、ようやく一日中でも走れる体力も戻ってきたので2月19日の朝に自宅から大湫宿まで泊りで走ることにしました・・・

大黒屋に、その朝に泊まれるか電話をダメもとでかけたら・・・
「どちらから歩いて見えますか・・・」
「MTBで行きます・・・3時には伺えると思います」
「お待ちしてますので気を付けて・・・」
若い女性の声でした・・・

宿泊できるので行くだけです!!



◆古い旅館
 大黒屋で受付をして主人と奥さんに・・・
「お早いおつきですね・・・」
大黒屋に14時半に着来ました

部屋に案内して頂きました・・・
段差の多い廊下と襖で仕切られた部屋・・・
汚れているのではなく古くなった部屋の歴史で部屋は綺麗に掃除も行き届いていて小ざっぱりした落ち付ける部屋です

とりあえずデイバッグとウインドブレーカーを預けておいて友人のweekend houseに行って夕方まで時間を潰してきました




◆旅情一杯
 weekend houseを17時前に失礼してkenさんとも分かれて肌寒くなった細久手の山の中山道をビゴーレで10分程度で大黒屋に戻ってきました・・・

ウインドブレーカーを大黒屋に置いてきたのは拙かったなぁ・・・
震えながらの下りの走りで治りかけてる風邪がぶり返さないか心配でしたが暖かな部屋に入って杞憂でした・・・

若奥さんから・・・
「水野さんに会えましたか・・・」
「あれ?? 水野さんを知ってるんですか??」



◆ビゴーレを玄関に・・・
「楽しい奥さんでしょう・・・」と若女将・・・
「楽しい方ですね・・・」
「水野さんは卓球で夜中の22時過ぎしか帰ってこない会えませんでした・・・」
「残念でしたね・・・」
「奥さんが明日の朝、水野さんに待ってるようにするから来てくださいと言われたんです・・・明日の朝にもう一度水野さんを訪ねてきます」

友人が細久手でチョット知られた人とは思わなかったので驚きでした・・・
ビゴーレを大黒屋の玄関に置かしていただきました



◆本を読む
 部屋に案内されてお茶とお茶請けを出されて風呂と食堂とトイレを教えられ・・・
「風呂にしますわ・・・」
当主さんが・・・
「いま三人の先客さんが先にお風呂に入られているので番が来ましたら案内に来ます」

御嵩からの山のMTBの担ぎで汗ビッショリなので早く風呂に入りたかったのですが・・・仕方ないですね



◆三人の中山道歩きの人達
 先にお風呂に入ってる三人の中山道歩きの人達は弁天池の辺りで すれ違った人たちでkenさんからもweekend housuで大湫から何度も一緒になった人達と聞いていました・・・

kenさんから・・・
「3人は大黒屋で宿泊されるから・・・マサヒさん 会ったら宜しくと言ってください」と言われていました
食事の時にでも挨拶しようと思いました・・・

大黒屋の泊まる部屋には中山道と美濃の本が多く有ったので時間つぶしに何冊か読みました・・・

その一冊に「中山道で会った人々」って本が有りました・・・




天狗党
 その中に大黒屋の大女将の事が書いてありました・・・
おっ!! 面白そうだな・・・

興味を持って読み始めたら・・・維新の頃の天狗党の話が出てきました・・・
天狗党は温見峠越えで知って、それから少しだけ調べても見ましたが・・・
その天狗党の一人が大黒屋で切腹して自害した・・・その部屋は作者に大女将が・・・その部屋だと・・・の内容でした

作者は当然ショックを受けたようですが100年以上も前の事で・・・
大女将に何事もないと言われたのですが夜にうなされた・・・内容でした・・・



◆少し不気味
 おいおい・・・マジかよ・・・

読まなければよかった・・・
壁や床の間を見ると絶対に自分の寝るこの部屋が切腹した部屋に違いないと確信します・・・
廊下や部屋に妖気が漂う感じです・・・
幽霊って絶対に信じないのですが・・・信じない!!

っが・・・肌に寒気襤褸が出てきました・・・
読まなければよかった・・・



◆夕食
 夕食は三人の人が自分と離れた上段之間で自分は次の間で一人でした・・・

三人の人にkenさんのことを話しをしたら・・・
関さんが・・・
「食事をこっちにしてもらって席を一緒にしたらいいだよ!!」
という事で三人と一緒の上段の間でおなじ飯台で食事をしました・・・
料理は前菜に銀杏、ユリ根、滲豆腐、ナメコの降ろし和え、アユの塩焼き・・・
メインは鯉の煮付けと山菜の天婦羅・・・
後は何だったかなぁ・・・
酒を飲み過ぎたので忘れた(笑)



◆宴会に・・・
 三人の方は・・・
洗馬歴史同好会会員の関さん・・・黄色の勢いの良い人です(笑)
同じく会員の武井さん・・・品の云い方で建築関係の方です
後、写真に写ってないですが関さんに酒を勧められている会長さんです(笑)

自分も一緒に食事を始め酒を飲み長い時間語らいました・・・
中山道歩きの事や山の事や洗馬宿の酒やワインの事などや名古屋や東京の事など話題に着きませんでした
関さんのズラ弁に笑い一杯でした
ご一緒させて頂いてとても嬉しかった・・・


◆切腹の部屋
 かなり飲んで酔っ払った頃に何気に切腹の部屋の話になり・・・

「切腹の部屋って自分の部屋と思うんですが・・・」と切り出したら・・・
関さんが・・・
「そうでぇねぇだよ・・・オラッチらの部屋だよぉ」
「怖くないですか??」
「なに言ぅだよ・・・昔の話 全然怖くねぇだよぉ」
武井さんも
「全然だよぉ・・・」
男たちです・・・
って事で名刺を頂いて携帯の番号も教えて頂きました


◆立派な朝食
 って事で うなされることなく湯たんぽの暑さに低温火傷をしないように気を付けながら熟睡してしまいました・・・
朝は6時ごろに目が覚めましたが温くなった湯たんぽを抱えながら平和な布団の中の時間を過ごしました・・・

朝食も関さん達とご一緒させて頂きました
多くのおかずと具沢山のお味噌汁・・・

「関さん・・・眠れましたか??」
「あれから少し話をしたがよぉ・・・熟睡!!」
チェクアウトも一緒にすることにしました


◆出立
 食事がすんで関さん達の一緒にチェックアウトする迄の間、テレビを見てノンビリしていましたが8時15分に・・・
関さんから・・・
「マサヒさん 出るだよぉ!!」ってお呼びがかかりましたので関さんと一緒に勘定を済ませてチェックアウトをしました

当主さんが見送りに出てきてくれました
一泊のお礼を言って・・・
「良かったです また来ます・・・」
「今の時期が一番に歩きの人が少ないので良い時期でしたね」
大黒屋の宿泊は自分と関さん達の4人でした・・・


◆別れは再開の始まり・・・
 武井さんが当主さんにお願いして大女将を入れて自分たちの写真を撮影してくださいました・・・
自分のカメラで2枚撮影して武井さんのカメラで2枚撮影してくださいました・・・

左から会長さん、マサヒ、大女将、関さん、武井さん・・・
洗馬歴史同好会の三人は登山のような重装備です

朝の細久手宿は寒さも和らいだ穏やかな快晴です
楽しかった大黒屋を後に自分はweekend houseに・・・
関さん達は御嵩宿に向かいました

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